「電気代がまた上がった」と感じている方は多いのではないでしょうか。2026年8月28日に大手電力10社が公表した9月使用分の料金は、10社すべてで前月から252〜510円の値上げとなりました。この記事では、なぜ全社一斉に値上げしたのか、その仕組みを数字で確認し、10月以降の補助の見通しと、今からできる対策を整理します。
9月の電気代はなぜ全10社値上げしたのか?
結論から言うと、値上げの要因は「電気・ガス料金支援の値引き単価の縮小」と「中東情勢を背景としたLNG輸入価格の上昇」が重なったことです。2026年2月末のホルムズ海峡の事実上の封鎖を契機に、原油・石炭・LNGの輸入価格が上昇し、これが燃料費調整額として電気料金に反映されています。
補助縮小と燃料費上昇の二重要因
電気・ガス料金支援の値引き単価は、8月使用分の4.5円/kWhから9月使用分は3.5円/kWhへ1円減額されました。この補助単価の縮小に加え、7月のLNG輸入価格は5月比で約1割高い水準となったとされており、燃料費調整額の上昇分も料金に上乗せされています。2つの要因が同時に発生したことが、10社すべての値上げにつながったと考えられます。
都市ガスも全社値上げ
電気だけでなく都市ガス大手4社も9月使用分は全社値上がりしました。東京ガス管内では前月比307円高い5,744円の見通しとされており、電気とガスの両方で家計への負担が増える構図です。8月の電気代が高くなる仕組みを振り返ると、燃料費調整額と補助単価の動きが料金を左右する構造は共通しています。
値上げ額はどう計算される?自分の家庭で確認する方法
値上げ額は「補助単価の減額分×使用量」と「燃料費調整額の増減分」の合計で近似できます。月260kWh使用する標準的な家庭を仮定すると、補助単価が1円/kWh減っただけで260円の値上げ要因になる計算です。
計算式で見る補助縮小の影響
計算式は「値上げ額(円)=使用量(kWh)×補助単価の減額分(円/kWh)」です。仮に使用量を260kWhとして補助単価が4.5円/kWhから3.5円/kWhへ1円減ったケースで計算すると、260kWh×1円=260円となり、これが補助縮小だけで発生する値上げ分の目安になります。実際の値上げ幅は252〜510円と発表されているため、残りの差分は燃料費調整額の変動や各社の料金プランの違いによるものと考えられます。この計算はあくまで条件を置いた概算であり、実際の請求額は契約プランや使用量によって変わる点に注意してください。
燃料費調整額の変動もチェック
自分の家庭の値上げ額を正確に知りたい場合は、電力会社が公表している燃料費調整額の単価表と、直近の請求書に記載された使用量を照らし合わせるのが確実です。9月使用分の値引き額を確認できるシミュレーターを使えば、補助分の値引き額を先に把握したうえで、燃料費調整額の増減を差分で確認できます。
10月以降の補助は継続される?現時点の情報
2026年9月4日時点で、10月使用分以降の電気・ガス料金支援の継続について政府の正式発表はありません。補助が終了した場合、9月の値上げ分に加えてさらに負担が増える可能性があるため、補助の有無にかかわらず備えておくことが重要です。
政府発表の状況
電気・ガス料金支援は7〜9月分として実施されてきましたが、10月以降の延長や新設については未定のままです。最新の決定内容は電力会社や経済産業省の公式発表で必ず確認するようにしてください。過去の補助の内容や終了に向けた考え方は、7〜9月の電気代補助を振り返る記事でも整理しています。
再エネ賦課金・託送料金改定も重なる
10月以降は補助の有無以外にも、送配電8社の託送料金改定が11月1日に予定されており、再エネ賦課金は2026年5月〜2027年4月分として4.18円/kWhが適用されています。これらは補助とは別枠の固定費として料金に反映される項目です。10月から電気代がどう変わるかを解説した記事で、賦課金と補助終了が重なるタイミングを詳しく整理していますので合わせて確認してください。
補助終了後に備えるためにできること
結論として、補助の継続が不確定な今は「使用量そのものを減らす工夫」と「自家消費できる仕組みづくり」の両方を検討する時期です。以下の比較表で、家庭でできる固定費対策の選択肢を整理しました。
| 対策 | 初期コストの目安 | 効果が出るまで | 向いている家庭 |
|---|---|---|---|
| 使用量の見直し(節電行動) | 0円 | 即日〜数日 | まず手をつけたい全世帯 |
| 家電の設定・使い方の改善 | 0〜数千円 | 数日〜数週間 | エアコン・冷蔵庫を長時間使う家庭 |
| ベランダ設置型ソーラーパネル | 数万円台〜 | 数か月(発電状況により変動) | 日射条件の良いベランダがある家庭 |
| ポータブル電源の併用 | 数万円〜十数万円 | 導入直後から一部負担軽減 | 停電対策も兼ねたい家庭 |
どちらを選ぶべきかは初期コストと設置環境次第ですが、まずコストのかからない節電行動から始め、余裕があればソーラーパネルやポータブル電源による自家消費の仕組みを検討するのが現実的な順序です。
固定費見直しの選択肢比較
上記の表の通り、初期コストをかけずに始められるのは使用量の見直しと家電設定の改善です。冷蔵庫の設定を見直す方法やエアコンフィルターの掃除による節電効果など、既に当ブログで扱った具体的な方法も参考にしてください。効果は使用状況により個人差がある点は留意が必要です。
今すぐできる3つのステップ
- 直近の請求書で補助縮小と燃料費調整額の内訳を確認する。何が値上げの主因かを把握しないと、対策の優先順位を誤るためです。
- 使用量の多い家電から節電行動を見直す。エアコンや冷蔵庫など常時稼働する家電の設定変更は、初期コストなしで効果が見込みやすい項目です。
- 10月以降の補助動向を公式発表で継続的に確認する。補助が終了する場合、固定費対策の必要性がさらに高まるため、決定前から準備を進めておくと安心です。
よくある疑問とトラブル対処
値上げに関してよく聞かれる疑問を3つ取り上げ、それぞれの原因と対処をまとめました。請求書の見方や補助終了時期について不安がある方は、まずこの項目を確認してください。
Q1 値上げ通知が来ていないが対象になっている?
症状として「値上げの案内メールが届いていない」というケースがありますが、原因は契約している電力会社や料金プランによって通知方法が異なるためです。対処としては、契約中の電力会社の公式サイトやマイページで9月使用分の料金表・値引き単価を直接確認するのが確実です。
Q2 補助はいつ終わるのか分からない
症状として「補助がいつまで続くか分からず節約計画が立てにくい」という声がありますが、原因は2026年9月4日時点で10月以降の継続について政府の正式発表がないことです。対処としては、補助が終了する前提で固定費対策を進め、発表があれば計画を修正する姿勢が現実的です。補助切れ前の節電チェックリストで準備状況を確認できます。
Q3 自家消費で本当に節約できるのか疑問
症状として「ソーラーパネルを導入しても効果が見えにくい」という不安がありますが、原因は日射条件や設置角度、季節によって発電量が変動するためです。対処としては、導入前にメーカー公表値のパネル出力と設置予定場所の日射条件を照らし合わせ、ベランダ100Wパネルの発電量目安と節約効果のような具体的な条件付き計算例を参考にすることです。
まとめ
- 9月使用分の電気代は補助単価の1円/kWh減額とLNG価格上昇の二重要因で全10社が値上げ
- 値上げ額は「使用量×補助減額分」で概算でき、260kWhの家庭では補助分だけで260円の負担増
- 10月以降の補助継続は未定で、再エネ賦課金や託送料金改定も重なるため固定費対策が必要
次のアクションとしては、まず直近の請求書で値上げ要因を確認し、節電行動と自家消費の仕組みづくりの両方を検討することをおすすめします。最新の補助情報は必ず公式発表で確認してください。

