電気・ガス補助金が2026年9月使用分で終了し、「11月の請求書を見て驚いた」という方は少なくないはずです。本記事では、大手電力10社の値上げ額の目安と、暖冬傾向が報じられていても安心できない理由、そして今すぐ着手できる家計防衛策を具体的な数字とともに整理します。結論から言うと、値上げ幅は月900円台〜1100円前後が目安で、気温が高くても基本料金・託送料金の負担増は変わらないため、自家消費の仕組みづくりが有効な対策になります。
11月分の電気代はどれくらい上がる?
結論として、2026年11月分(10月使用分)の電気料金は大手電力10社すべてで値上がりし、標準家庭モデルで月900円台〜1100円前後の負担増が目安とされています。エネチェンジの集計によると、北海道電力は910円増、東京電力EPは1032円増、中部電力ミライズは1097円増と報じられており、各社とも補助金終了の影響をそのまま反映した形です。
東北電力は託送料金改定も重なり1486円増
東北電力の発表では、2026年11月1日からの託送料金改定の影響(+485円)も加わり、従量電灯モデルで前月比1486円増の月9690円になるとされています。託送料金とは、発電した電気を家庭まで届ける送配電網の利用料で、電力会社の発電コストとは別に全国一律の仕組みで見直されるため、燃料費が落ち着いていても請求額が上がる要因になります。
電力10社の値上げ額を比較
以下は収集時点で判明している値上げ額と、各社共通の目安レンジをまとめた比較表です。契約している会社の請求書と照らし合わせる際の参考にしてください。
| 電力会社 | 月間値上げ額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 北海道電力 | 910円増 | エネチェンジ集計(標準家庭モデル) |
| 東京電力EP | 1032円増 | エネチェンジ集計(標準家庭モデル) |
| 中部電力ミライズ | 1097円増 | エネチェンジ集計(標準家庭モデル) |
| 東北電力 | 1486円増(月9690円) | 託送料金改定+485円を含む、同社発表 |
| その他6社(関西・中国・四国・九州・北陸・沖縄など) | 900円台〜1100円前後が目安 | 各社の公式発表・料金シミュレーターで要確認 |
自分の契約している会社の正確な値上げ額は、各社の公式サイトまたは料金シミュレーターで確認するのが確実です。補助金の有無による差額の確認方法は、電気代補助はシミュレーターで確認|9月使用分の値引き額を今すぐ計算で紹介した手順がそのまま応用できます。
なぜ補助終了で全社一斉値上げになったのか?
結論として、2026年9月使用分で電気・ガス補助金が終了したことが、11月分一斉値上げの直接的な要因です。補助金は電力会社ごとの経営状況とは関係なく一律で請求額を押し下げていたため、終了すると全社同時に同じ方向(値上げ)に動きます。
補助金はどのように請求額を下げていたのか
補助金は電気使用量1kWhあたり一定額を値引きする仕組みで運用されていました。終了によってこの値引きがなくなるため、燃料費や発電コストが変わらなくても、見た目の請求額はそのまま上昇します。補助金終了の経緯と家計への影響は電気代補助が11月から完全終了|値上げ便乗の詐欺に注意し家計を守るでも詳しく解説しています。
託送料金の改定も負担増に上乗せされる
東北電力の例のように、送配電網の利用料である託送料金の改定が同時期に重なる場合もあります。託送料金は電力会社が自由に決められるものではなく、国の制度に基づいて見直される費用のため、地域や時期によって改定タイミングが異なる点に注意が必要です。10月から電気代はどう変わる?|補助終了と再エネ賦課金が家計を直撃する前にやることも合わせて確認すると、年間を通じた負担増の全体像がつかみやすくなります。
暖冬傾向でも油断できない理由は?
結論として、気象庁の3か月予報で11月の気温が「高い」確率50%と暖冬傾向が示されていても、電気代の値上げ分は気温に関係なく発生するため油断は禁物です。暖房需要が減って使用量が多少抑えられても、基本料金や託送料金、補助金終了による値引き消失分は使用量の多寡とは別の次元で請求額に乗ってきます。
気温が高くても下がらない費用がある
電気料金は「基本料金+電力量料金(使用量×単価)+燃料費調整額+再エネ賦課金」などで構成されており、このうち基本料金や託送料金に連動する部分は使用量が減っても変わりません。暖冬で暖房のkWh数が目安として1〜2割程度減ったとしても、固定費的な部分の値上げ分はそのまま請求額に残る点を押さえておく必要があります。
油断すると請求額のチェックが後回しになる
「今年は暖冬だから大丈夫」という思い込みは、請求書の確認を後回しにするきっかけになりがちです。値上げ額は会社ごとに900円台〜1100円前後とレンジがあるため、自分の契約先の実際の増加額を把握しないまま冬を迎えると、年明けの家計圧迫に気づくのが遅れるおそれがあります。
今すぐできる家計防衛策は?
結論として、値上げ分を完全に打ち消すことは難しくても、自家消費の仕組みづくりと使用量の見直しを組み合わせることで、月数百円〜千円程度の負担増の一部を相殺できる可能性があります。ここでは条件を置いた計算例と、具体的な対策の方向性を示します。
ベランダソーラーでどれくらい相殺できるか計算してみる
仮に100Wのベランダ用太陽光パネルを設置し、日射条件により1日あたりの実発電量を公称値の50〜70%程度(目安として100〜150Wh/日)とすると、1か月(30日)では3000〜4500Wh程度の発電量になる計算です。電力量料金を仮に1kWhあたり31円とすると、計算上は月93〜140円程度の電気代相当分を自家消費でまかなえる試算になります。これは東北電力の値上げ額1486円の1割前後にあたる水準で、値上げ分を完全には相殺できませんが、積み重ねとしては意味のある金額です。具体的な設置条件や発電量の目安はベランダ100Wパネルの発電量目安|月どれだけ電気代節約できる?で詳しく確認できます。
ポータブル電源と組み合わせて昼間の電気を使い切る
発電した電気をその場で使い切れない場合は、ポータブル電源に蓄えて夜間や停電時に活用する方法もあります。充電にかかるコストと節約効果のバランスはポータブル電源の電気代計算|月の充電コストはいくら?で計算例を紹介しているので、導入前の判断材料として参考にしてください。
よくあるトラブルと対処法
値上げのタイミングでは、請求額の見間違いや便乗詐欺など、いくつかの典型的なトラブルが起こりやすくなります。症状と原因、対処法をまとめて確認しておきましょう。
請求額が急に上がって「計算ミスでは」と不安になる
症状として前月比で1000円以上の増加に気づき不安を感じるケースがありますが、原因は補助金終了と各種改定が重なったタイミングであることがほとんどです。対処法としては、検針票の内訳(基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再エネ賦課金)を1項目ずつ前月と比較し、どこが増えたのかを特定することが有効です。
「値上げ分を補填します」という不審な電話・メール
症状として、値上げに便乗して「割引プランへの切り替え」や「補助金の個別申請」を装う連絡が増える傾向があります。原因は値上げ報道のタイミングに合わせて詐欺的な勧誘が活発化することで、対処法は契約先の電力会社の公式サイト・公式コールセンター以外からの連絡には個人情報を伝えないことです。詳しい注意点は電気代補助が11月から完全終了�|値上げ便乗の詐欺に注意し家計を守るで確認できます。
シミュレーターの数値と実際の請求額が合わない
症状としてシミュレーター上の試算額と実際の請求書に差が出ることがありますが、原因は契約プランや使用量の入力条件のズレであることが多いです。対処法は、契約中のプラン名と直近の使用量(kWh)を検針票から正確に入力し直すことで、試算の精度を高められます。
節電を頑張っても請求額が下がらない
症状として使用量を減らしても請求額があまり変わらないと感じる場合、原因は基本料金や託送料金など使用量に連動しない固定費部分が値上げされていることにあります。対処法としては、節電効果は電力量料金の部分に限られることを理解した上で、自家消費などの別の手段と組み合わせて対策を立てることが現実的です。
まとめ
2026年11月分の電気代は、電力10社すべてで値上げが見込まれ、標準家庭モデルで月900円台〜1100円前後、託送料金改定が重なる会社ではさらに大きな増加になる見通しです。暖冬傾向が示されていても、固定費的な値上げ分は使用量に関係なく発生するため油断は禁物です。
- 電力10社の値上げ額は月900円台〜1100円前後が目安、託送料金改定が重なる会社はさらに増加
- 暖冬で暖房需要が減っても、基本料金・託送料金の値上げ分はそのまま請求額に残る
- ベランダソーラーやポータブル電源による自家消費は、値上げ分の一部を相殺する手段として検討する価値がある
次のアクションとして、まずは自分の契約している電力会社の公式サイトで11月分の料金改定内容を確認し、検針票の内訳を前月と比較してみることをおすすめします。

